kawamiのブログ

息子とサイクリング時々娘と投げ釣り

ツール・ド・能登 2019 1日目 後半戦

 昼食会場のロイヤルホテル能登を出て、すこし?のアップダウンがあります。
太郎君と私にとっては、辛い道のりになります。
2人してかなり体力を削られ巌門の案内板が現れる地点まで来たときに、太郎君に「これから10kmはかなりの登りが存在するから気合を入れていこう」と声をかけます。
いや、他のサイクリストたちにとってはなんて事の無い坂なのかもしれませんが、本当に私たちにとっては辛いんです(笑
巌門前の道なんて、観光で行ったときには「歩くのも辛いよね~」なんて話していたのに、まさか自転車で通ることになるなんて・・・・。


 しばらく進むと海岸線にでます。
そして、馬鹿でかい白い建物が見えて、太郎君が驚いていたので「ここは志賀原発だよ」と教えてあげると、「発電所ってでっかいね」と辛いひと時を忘れさせてくれるホッコリとした会話になりました。
ここら辺は少しだけ平坦な道になります。
でも、風の影響が・・・・・。


 そして、恐怖の巌門付近へ突入。
と同時に、足が攣りました(笑
私が攣るところは、太ももの内側の「内側広筋(ないそくこうきん)」です。
しかも、両方同時にきます。
直ぐに自転車を降りて30mほど歩けば収まったので再び乗ります。
他の人たちはフクラハギを攣るといいますが、私はフクラハギは攣った事が無く、太ももの内側広筋だけです。
何が悪いのでしょうか、誰か教えて欲しいです。
太っているからというのは無しにして欲しいです(爆
 結局、太郎君も根性を見せて、12km/h以下になることなく、巌門付近を乗り切りました。
そして、降り基調になったときに止まって写真を撮られているサイクリストがおられたので、休憩をかねて初めて写真を撮ってみました。

逆行になっていますね。
これでは妻に怒られるので撮り直しです。

機具岩(はたごいわ)って言うんですかね。
止まると同時に、水分補給とともに、ここでしんどい区間は一段落することと、増穂浦休憩ポイントがある事を確認しました。
すぐに出発して、街中に入る直前のトンネルの前で、熱中症か脱水症状で意識を失った参加者(チャンピオンコース)がおられました。
一応、止まって確認したところ、他のサイクリストの方々が介抱して救急車を呼んだ後だったので、「すいません、私たちは遅いので先に行かせてもらいます」と断り出発しました。
これが、地獄絵図の始まりだとは露知らず・・・・・。
 昇ることはホトンド無く、23km/hくらいで増穂浦休憩Pに到着しました。
時間は見ていないのですが、多分、公式の足切時間ギリギリだったはずです。


 増穂浦休憩Pにあった食べ物は、ひゃくまん穀というブランド米を使用したコンビニ仕様のおにぎり、バナナ、飲み物です。
ここでもボトルを満タンに補充して、太郎君には昼食が少なかったのでバナナを2本ほど食べさせました。
同時に、おにぎりも2個ずつの計4個頂いたので、食べずに保存食へ。
私も、バナナを食べていると、リタイアを申請した参加者(チャンピオンコース)がおられました。
運営の方と話をして、先ほどの倒れた方の報告と、周りの状況を教えてもらいました。
 どうやら、想定外の高温のために全体的に遅くなり、熱中症や脱水症状でダウンする参加者が多いとのこと。
妙齢の女性サイクリストとも少し話をさせていただき、情報をもらって医療スタッフのところに行き、恒例のエアーサロンパスと塩タブレットを6粒ずつ頂きました。
なぜか、意識せずに塩タブレットの貰う数が増えていっています(笑
 ここでは足切時間の話が出なかったのですが、合計で10分くらい体を休めて出発しました。
後で振り返ると、ここまでがまだ楽だったと、これからが本当の地獄という名のサバイバルサイクリングの始まりだったのです。
そんなことと露知らず、太郎君と出発しました。
が、1km位したところで太郎君が止まります。
「おとうさん、オシッコ!」
はい、タッション決定です(爆
よい子は真似しない様にしましょう。


 次の休憩ポイントまでは、私たち親子にとっては、ヤセの断崖付近の10kmが山場です。
 県漁協の西海支所の手前で60台くらいの参加者が路肩に座り込んでいました。
一応、声をかけさせてもらい、太郎君と共に塩タブレットを1粒ずつ渡して恒例の「遅いので先に行かせて頂きます」と言って先に行かせて貰いました。
話している時にお仲間さんがこられたので大丈夫だろうと言う判断です。
そして、漁協を過ぎるときに太郎君が「去年はここを通るときにはかなりしんどかったけれど、今年はまだ余裕がある。それに、ここの建物を昨年通った事を覚えてる」と頼もしい事を言ってくれます。
昨年は100km越え地点でのリタイアだったので、二人とも緊張しています。
でも、昨年と違うのは、私は足をまだ1回しか攣っていない(昨年は20回)こと、太郎君はまだまだ余力を残していたという事です。
 ヤセの断崖くらいで、またまたサポートの方が太郎君の後ろについてくれました。
そして、私のサイコンで100kmを越えて太郎君と走りながらコブシを合わせて喜んだ直後・・・・・・私の足に2回目の激痛が・・・・・・。
経験上、5分ほどでは回復しなさそうなので、サポートの方に太郎君を託しました。
後で追いつくから先に行けといって・・・・・結果的に追いつくことは1回だけありました(笑
いや、記念撮影をするために待っていたというだけですが・・・・・。
あの2人は何をしたらそんなにも速く走る事ができたのか・・・・私が遅かったのか?
私の足の攣りは、じっとしていても治らなく、なぜか、歩くと回復するので5.2km/hほどで歩きます。
8分ほど歩くとやっとペダルを漕ぐくらいまでは回復したので追いかけます。
 私は大体28km/hくらいで走り始めて、ヤセの断崖を過ぎて快調に走っていると太郎君たちを発見!止まっています。
何かトラブルでも?と急いでみると、「トトロ岩」での記念撮影のために待っていたそうです。

オデブな私の画像なんて需要が無いのに、サポートの方に押し切られて撮らされました。
ちなみに、服装はふざけているのか?というような服装です。
靴なんて・・・・クロックスです(爆
背中のポーチには頂いた食べ物が色々と入っています。
 写真をとり終えて3人で車列を組んで走り始めました。
が、なぜか直ぐにまた足が攣り(3回目)ました。
まじめに、理由がわからない・・・・・また、先に行ってもらってエアーサロンパスを散布して少し歩いて再び漕ぎ始めました。
 先ほどは2分ほどしか待っていないといっていたので直ぐに追いつくと思っていたのですが・・・・・・今度はまじめに追いつきません。
それと、攣るところまでは行かないけれど、攣りそうになっている状態でずっといたのでスピードが上がりません。
 しばらくすると、ふらふらなサイクリストが!走りながら声をかけて塩タブレットを渡します。
水分を持っている事を確認しますが、ペットボトルしか持っていなくて脱水寸前のようだったので、ボトルを渡して補給をしてもらいました。
しばらく20km/hくらいで進んでいると、道の駅赤神が見えてきたので休憩と補給する事を提案すると受け入れてくれたのでここでお別れしました。
 太ももも少しは回復したので、ここからは30km/hを維持しながら頑張りました。
輪島市門前健民体育館が門前チェックポイント(CP)だったので、もう少し先です。
太ももの状態を気にしながら、私自身もボトルから水分をとりますが、なくなりました・・・・。
3本あったボトルの中身が空っぽ・・・・。
もう少しで門前CPに着くので我慢します。
が、やはり脱水状態なのか、少しの坂道で足が攣り(4回目)ました。
最後の川沿いの道を歩いて調整していると、女性のサポートの方に引き連れられた集団が横を通り過ぎました。
通り過ぎるときに、女性サポートの方に声をかけていただき、大丈夫だということを伝えると先に行かれました。
この方もそうですが、サポートの方々は本当に元気!それはね、最後の峠でわかります。
 門前CPまで歩いていってもかっこ悪いので、ペダルを漕ぎ始めます。
直ぐに到着して、チェックを受けました。
ところが・・・・・太郎君が先にINして済ましていた・・・・・。
この事実に愕然としていると、太郎くん付きのサポートの方が「今から太郎くんと出るので、直ぐに追いついてください」とムチャ振りをしてくれます。
そうか、私を休ませてくれる気はないのね・・・・・ということで、恒例のボトル3本を持って、給水を試みます。
ここでは、各種飲み物があり、ペットボトルの配給ではなく紙コップに自分で汲む方法です。
ラッキーなことに、アクエリアスがあったので3本ともアクエリアスを入れます。
入れながら、隣においてあったバナナを2本ほど連続していただいて、最後にこれまた恒例の一気飲みでボトルを空にします。
そして、また汲みなおして急いで出発しました。
出発するときに、サポートのめがねの人が「足切9分前」といっていたので、かなり急いでいかないと最後の「中屋トンネル手前分岐」で足切にあってしまいます。


 ここからは本当にしんどいという思い出しかなく、サイコンを見ながら126kmはまだかと必死になって漕いでいました。
ただ、昨年と違うところは、「足を攣る回数」と「回収車に追われていない」ことです。
回収車の声すら聞いていないので、まだかなり前にいるはずです。
と共に、まだかなり余裕があるはずと言い聞かせながら頑張ります。
こんな事をこの瞬間まで気がつかなかったくらい疲れていたのでしょう。
 頑張ってペダルを漕いでいると、ちらほらと疲れきったサイクリストが見えています。
たしかに、円山峠だけがクローズアップされていますが、その前のダラダラとした登りだけの区間もガッツリと足を削ってくれます。
もうここら辺は、昨年回収車のバスの中から見ていた景色なので覚えています。
でも、ガッツリと体力を削られていく区間でもあります。
普通の登りだったらインナー×2s位の16km/hでいけるのですが、それ以上だったら無理をせずに「歩くこと」を選択しました(笑
ええ、これはサイクルイベントですよ、そうなんですよ、ウォーキングイベントではないんです。
500m漕いだら50mほど歩く事を繰り返して体力を温存しながら進むと、やっとトンネル手前分岐に到着・・・・する前に、回収車のスピーカーの声が・・・・。
そして、周りにはサイクリストから参加者へ変化する人たちが・・・・・。
円山峠へと進出してしばらく経つと回収車が止まる気配がして、さらに5分後には救急車のサイレンの音が・・・・・。
あせって漕いでいると攣る(5回目)・・・そして同時に、左ひざの十字靭帯の古傷が痛み始めました。
門前CPから違和感を感じていたのですが、痛みが来るとは思っていませんでした。
やはり、デブは駄目ですね(爆
 しばらくはだましだまし漕いでいたのですが、多分、頂上の1.2km手前から足を引きずるようになりました。
1kmくらい手前で、門前CP手前で声をかけてくれた女性サポートの人が追いついてきて、声をかけてくれました。
デブって覚えられやすいのか?(笑
これって、今考えているのではなくて、このときの思考を思い出しながらかいています。
ここから400mくらいは5.2km/hで歩いていると(もちろん女性サポートは乗車)、突然後ろから、「わっしょい!わっしょい!!」という掛け声が?
後ろを確認する元気すらなかったので、確認していませんでしたが、サポートの集団がサイクリストを応援しているのでしょう。
こちらに来るなと心の中で祈っていましたが、直ぐに近づいてきます。
「わっしょい・わっしょい・・・・がんばれ・・・」と聞こえたので、冗談で「足が痛いから押してくれたら頑張れる!」といったら、「じゃ、押してやるから乗れ!わっしょ!!」と言われ・・・・・女性サポートからは「この人に押してもらえるなんて羨ましい!」と言われました。
すいません、どなたか分かりません・・・・後ろみていないし・・・・・が、漕ぎ始めて2人がかりで押してもらって・・・・「わっしょい・わっしょい」(爆
心の中で突っ込まなかったらよかった・・・・・と思っていると、テレビカメラが右斜め前にいるではないですか!
理由は、後述します。
押してくれているのは、筧 五郎さんらしい・・・・失礼ながら、あまり知りません。
もう一人は、同じような有名人なのでしょう。
掛け声も、途中からよくわからないものになり、運動部の掛け声の乗りになりました。
私も言わされた・・・・・・。
さらに、「まわせ、まわせ~、まだまだいける~!」と、太郎くんに練習のときに行っている事を言われ・・・・・やけになってペダルを漕ぎましたよ。
はっきり言います!「苦行でした!!」
後頂上まで200mの看板を見たときには、あと少しで終わる事ができると思い、必死になってペダルを漕ぎ頂上へ。
あのテンションから脱出することに成功しました。
 頂上へ付いてから、太郎くんの事を思い出し(すっかり忘れていた)他のサイクリストと10分ほど話しながら休憩を撮り(なぜか隣でカメラが回っていた)これまた恒例の「遅いので先に行かせて頂きます」と断りダウンヒルへ。


 ここから地図上では降りオンリーだったので、楽ができるとウキウキ気分で太郎くんを追いかけます。
太郎君には、下りでは40km/h未満で進むように教えているのでここで挽回しようと。
私は漕ぐことはできませんが(爆)・・・・・・でも、ここでデブの本領発揮!!漕がなくても、最高時速が70km/h超まで行きます。
山間部は折り返しのようなコーナーがありますが、アウトインアウトを心がけて40km/hくらいで曲がれました。
後で気がついたのですが、落車(こけること)したらおしまいなのですね。
28cのタイヤで空気圧が低く、私の体重で接地面が多いので安定してコーナーリングができました。
山間部が終わってしばらくしたら、路面が一部荒れているところがあり、そこにハンドルをとられるのと速度が少し遅くなることから、JUMPする事を選択しました。
そうやって、100m毎ぐらいにJUMPしていると後ろから車の気配がしたので、キープレフトを心がけて「俺を抜かしてくれ~」と思いながら走っていても抜かす気配がありません。
何回か後ろを気にするように振り返るのですが、全然追い抜いてくれません。
と言うよりも、フリーフォールで55km/hで降りていって、他の参加者を数人追い越して言ったのですが、常に私の後ろをキープしています。
意識しすぎると落車する恐れがあるので、気にする事を止めて速度維持だけに神経を使います。
しばらくすると、前に乗用車数台が見えてきてたのですが、私よりも遅いと判断して(多分、彼我差10km/hくらい)PASSしました。
 それから輪島の街中に入るのですが、信号があって止まったので自分で漕がなくてはならなくなりました。
出る速度は15km/hくらい。
丁度前に親子サイクリストがいたので、父親の方に断りを入れて後ろに付かせてもらいました。
小学5年生の息子さんと一緒に参加されたそうです。
それにしても、左足が全然上がりません。
 1kmほど走ると太郎くんを発見しました。
ゴールの500mくらい手前の最後の曲がり角のところで待っていました。
サポートの方から、太郎君がコケタ(落車ではない)ことの報告を受けました。
と言うか、太郎君たち早すぎ!
私が遅いのか??
5分ほど、報告とお礼を言って、3人でゴールまで向かいます。
途中で、姫様と妻と義両親を発見。
ゴールまでの歩道を姫様が走ってついて来てくれました。
ゴール前になると、サポートの方が気を使ってくれて写真撮影のポイントを教えてくれます。
最後は、太郎くんと並んでゴール。


 過酷なサバイバルサイクリングの1日が終わりました。
ゴールした直後に、ゼッケン番号と名前が読み上げられました。
本当に終わったんだな~という感じです。
すぐに、テントに報告に行って完走証を貰いました。


 ともかく、完走する事ができました。
長くなりましたので、ここまでで。

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