クランクを取り付ける時のボルトの役割
私自身も確証を得ているわけではないこと。
ホローテック系のクランクを取り付ける際に必要になるボルトは2種類。
クランク「取付」ボルトとクランク「締付」ボルト。
以前使用した画像の①(赤丸)と③(青丸)がそれぞれそれに該当します。
先日から、取付ボルト(赤丸)の種類の事を書いていましたが、なぜ、取付ボルトが必要なのか、なぜ、締付ボルトが必要なのかが疑問になりました。
3年前、初めてツールド能登に出たときに、10kmほどの所でクランクが脱落するという事がありました。
理由は・・・・・多分、取付ボルトを「径の小さいもの」を間違えて取り付けていたために起こったことだと考えています。
105の5700番の物に、SORAの3500番の取付ボルトを付けていたはず・・・・この時は簡単に入るからラッキーとしか思っていませんでしたが、これ以降は(自分なりに)構造を理解するように努めました。
今回、こういうことを書こうと思ったのが、M580(取付ボルト関連)などの事を調べているうちに、取付ボルトが生産中止で手に入らなくて、どの汎用品が適当なのかを検証するためです。
ホローテック系クランクの嵌合部の状態はどうなっているのだろうか?
SORA(3500)が見本ですが、こんな感じになっています。
しっかりと奥まで入っています。
多分、この時、③の外側の締付ボルトのがあるところまでクランク軸が無いと適正な締め付け強度を得られないと考えます。
締付強度が適正であっても、抜く方向への備えは万全ではなく、取付ボルトがその役割を果たす。
締付トルクは小さいけれど、締付ボルトを締めることにより、クランク軸が多少なりとも狭められ、取付ボルトの締付トルクの強化の役割をしている。
締付ボルトを締め付けた後で取付ボルトを撮ろうとしても取れないという事は、上記仮定の証明ではなかろうか?
では、取付ボルトはどれくらい奥まで入れればいいのか。
多分、半分~2/3以上入っていたら役割は果たすことが出来るはず。
クランクを取り付ける際に一番気を付けなければならないのは、左側クランクをはめたときに「外側の締付ボルトの有効範囲までクランク軸が来ている」かどうか。
DEORE LXの取付ボルトを汎用品や他の専用品の中で選択せざるを得ない中で決め手となる1つがこれだと思う。
このことに注意して選択したいと思う。
また、KCNCのアルミ製のクランク取付ボルトを使用して緩々になったとの報告が散見されたが、ある仮説が頭をよぎった。
クランク締付ボルトは1か所にしかないので、締め付けると新円ではなく、楕円になる。
予定トルクをオーバーして取り付けてしまうと、アルミ製品は簡単に歪むので、これが原因ではなかろうか?
それか、締付ボルトの外側がクランク軸よりも外に来てしまっているか。
可能性のあるのはこの2つ。